2021年3月にバイデン大統領が署名したAmerican Rescue Plan ActによりChild Tax Credit(子女税額控除)の規則が一部変更されました。

    • 対象年齢:通常は16歳までのお子様が対象ですが、その上限が17歳に引き上げられました。
    • 控除額の増加:通常は上限が$2,000ですが、5歳までのお子様は上限が$3,600、6歳以上17歳以下のお子様は上限が$3,000と増加しました。ただ所得の上限があり、世帯所得が、Married Filing Jointly(MFJ:夫婦合算申告)$150,000未満、Single(独身)、Married Filing Separately(MFS:夫婦別申告)$75,000未満、Head of Household(HOH:特定世帯主) $112,500未満である必要があり、所得がそれ以上の納税者は所得$1,000の増加につき$50控除が減少します。所得が$200,000未満のSingle、MFS、HOH申告者、$400,000
      未満のMFJ申告者には通常通り$2,000のChild Tax Creditが保障されています。
    • 控除額の還付:通常は$2,000の子女税額控除のうち$1,400までが還付対象ですが、上記の子女税額控除は全額還付されます。
    • 子女税額控除の前払い:子女税額控除の一部が、5歳までのお子様につきましては一人につき月々最高$300、6歳以上17歳以下のお子様につきましては月々最高$250までが前払いされます。前払い金額は2019年または2020年の所得をもとに控除総額が計算され、控除総額の半分の金額を7月~12月に月々分割して支払われます。また、月々の支払を受け取る条件として、納税者は対象税務年度にアメリカに半年以上居住していなければいけません。

2021年7月15日より月々の子女税額控除のAdvance Payment(前払い)支給が開始されます。前払い額が実際控除可能な子女税額控除額を超える場合は、2021年の確定申告時に返金しないといけない場合も推測されます。

子女税額控除前払いの受け取りは2019年と2020年の申告で子女税額控除を申請していれば自動的に支払われます。2021年の申告で該当のお子様の数やファイリングステータス(Single、MFJ、MFS、HOHなど)に変更がある場合、IRSのchild tax credit and update portalより変更可能です。またこちらのリンクより子女税額控除前払い受取拒否の手続きや、確定申告をする必要がない方でも子女税額控除前払い受け取り申請ができます。

なお、上記はすべて2021年のみの変更です。

子女税額控除はSocial Security Number(米国社会保障番号)保持者のみが対象で、Individual Identification Number(納税者番号)を保持されているお子様は該当しません。

ご不明な点などございましたら、CDH Tax teamまでお問合せ下さい。