移転価格の落とし穴:米国ルールに準拠するために

  グローバルに事業を展開する日系企業にとって、移転価格(Transfer Pricing)は避けて通れない重要課題です。特に米国に子会社や関連会社を持つ場合、税務調査の対象となりやすく、対応を誤ると予期せぬ追徴課税や罰金のリスクが生じます。    移転価格とは?...

日系企業のための米国法人税の基礎知識

Author | Tomoko Nakao グローバル化の進展に伴い、米国に進出する日系企業が増えています。現地法人の設立、駐在員事務所の開設、合弁事業など、進出形態はさまざまですが、米国市場に足を踏み入れるということは、同時に新たな税務上の課題にも直面することを意味します。  本記事では、米国における法人税の基本的な考え方について、日系企業の視点から分かりやすく解説します。なお、本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の法的判断や税務アドバイスを行うものではありません。  法人形態とその税務上の影響...

米国子会社における会計方針の文書化がもたらす4つの便益

Author | Tomoko Nakao 御社は会計方針を文書化されていますか?米国にある日系子会社が会計方針を文書化されていないことは多く、親会社から作成しているか尋ねられたり、急に作成するように言われることも多々あります。米国で事業を展開する日本企業の子会社にとって、会計方針の文書化は単なる形式的な作業ではなく、経理業務の効率化、リスク管理、そして親会社かとの連携強化に直結する重要な取り組みです。 今回は米国にある日系子会社が会計方針を文書化することにより得られる5つの便益についてお話させていただきます。...

米国永住権保持者が日本に本帰国する際の注意点

  Author | Noboru Muto <米国永住権について> 日本に帰国する前に、米国での永住権をどうするのかよく検討されてください。放棄されるのであれば日本到着後にI-407にグリーンカードを同封して移民局に送付する必要があります。もし米国に一時的にでも戻る必要が出た場合、米国外に6か月以上続けて滞在すると米国入国審査時に問題となる可能性があります。2年間の再入国許可証(Re-entry Permit)を申請するには時間が掛かりますので、十分に余裕をもって計画するようにしてください。   <税務問題>...

米国に住む日本人駐在員が知っておくべき税務の落とし穴と対策

Author | Naoko Lech 【SNS収入・ビザ・会社負担の注意点】 米国に駐在している日本人やそのご家族にとって、税務のルールは非常に複雑です。特に近年では、SNSやブログを通じた副収入の増加、ビザステータスに対する監視の強化、そして会社による税金負担制度(Tax Equalization)に関する誤解など、見落としがちなリスクが増えています。 本記事では、米国で生活・就労する日本人駐在員が知っておくべき税務上の注意点を、実例を交えて解説します。 1. SNSやブログ収入も「米国課税対象」になる...

二重国籍者と米国籍放棄の救済措置

Author | Motoe Haller 近年、日本に住む「偶発的アメリカ人(Accidental Americans)」の間で、米国市民権放棄を検討する動きが広がっています。偶発的アメリカ人とは、たとえば日本人の両親のもとアメリカで生まれ、その後すぐ日本に帰国したため、自分が米国市民であることをあまり意識せずに成長してきた人々のことを指します。彼らはアメリカで生活した経験がないにもかかわらず、アメリカの税制上では「米国市民」として扱われ、税務申告や情報報告の義務を負っています。   アメリカ市民権と税務上の義務...

CDHによる日系企業の米国進出サポート

Author | Tomoko Nakao 米国進出を検討している日系企業にとって、現地での法制度、会計基準、文化的違いは大きなハードルとなります。CDHは、20年以上にわたり、米国市場へのスムーズな参入と成長を支援してきた実績を持ちます。日本語と英語がわかるバイリンガルスタッフがわかりやすく丁寧にサポートさせていただいており、米国に参入する多くの日系企業にとって大きな安心材料となっています。  本記事では、CDHがどのようなサービスを通じて日系企業の米国展開を支援しているのか、5つの分野に分けてご紹介します。 ...

米国における日系子会社の税務コンプライアンス:押さえておきたい5つの基本要件

Author | Tomoko Nakao 日本企業が米国に子会社(Cコーポレーション)を設立・運営する際、米国の税務コンプライアンスへの対応は避けて通ることができない重要課題です。米国では税務申告の制度が日本とは大きく異なり、法人税申告だけでなく、情報開示や州税対応など多面的な義務が発生します。    本記事では、日系企業が米国で子会社を運営するうえで特に重要となる5つの税務コンプライアンス要件を簡潔にまとめました。米国現地法人の管理や税務リスクの把握に、ぜひお役立てください。    法人税申告(Form 1120)...

日米会計基準の違いとは?米国でビジネスをする前に知っておきたい主な2つのポイント

  Author | Tomoko Naoko   アメリカでビジネスを始めるにあたっては、米国の会計ルールを理解しておくことがとても重要です。日本とアメリカの会計基準は、近年かなり似てきているとはいえ、まだ完全に一致しているわけではありません。この記事では、アメリカに拠点を置く日系企業の財務諸表でよく問題となる、日米会計基準の代表的な2つの違いについてわかりやすくご説明します。    1. 有給休暇の引当金の取扱い  アメリカでは、有給休暇の未使用分も「負債」として計上する必要があります。 ...

半期財務諸表レビューを受けられてみませんか?

Author | Tomoko Nakao   12月決算の企業では、すでに半年が経過し、年次決算まで残り半年となりました。多くの企業では、年度末のみ財務諸表監査やレビューを受けているかもしれませんが、「半期での財務諸表レビュー」を検討されたことはありますか? 実は、年次決算だけでなく、半期でもレビューを受けることで得られるメリットは多くあります。今回は、半期レビューを行うことで企業にどのような便益があるのかをご紹介します。 財務諸表レビューとは? まず、「財務諸表レビュー」とは何かについてご説明します。...

住宅所有者への税制優遇措置

Author | Noboru Muto   住宅を所有するには費用がかかりますが、住宅所有に伴う一般的な費用の一部を節約できる税制優遇措置があります。住宅所有者は、税額控除、特別プログラム、住宅手当など、対象となるかどうかを確認してください。住宅購入者の多くは住宅ローンを組みますが、毎月の返済額に他の住宅関連費用が含まれている場合があります。納税者は住宅所有関連費用を控除するために、一般控除ではなく項目別控除を選択する必要があります。 <住宅所有者が控除できる費用>...

トランプ新税制法、ついに成立!知っておくべき個人・企業への影響とは?

Author | Mai Shibahara トランプ大統領は7月4日、「One Big Beautiful Bill Act」に署名し、同法が成立しました。これは、7月1日に上院で、7月3日に下院で可決されたことに続くものです。この法案は、議会の激しい議論と交渉を経て、最終的に両院で可決されました。 ■法案の概要と主要な税制変更 この法案には、税制に関する多くの変更が含まれています。主な目的は、2025年末に失効する予定だった2017年税制改革法(TCJA: Tax Cut and Jobs...

日米間でよくある税務の勘違い3選

Author: Motoe Haller 海外(日本国外)での生活や移住にあたって、税金の知識は非常に重要です。特に、日本とアメリカの間には制度や考え方に大きな違いがあるため、「日本では当たり前」の感覚がアメリカでは通用しないケースも多くみられます。今回は、日米間の税金においてよくある代表的な誤解を3つ取り上げ、その背景と注意点を整理します。 1「日本の年金は非課税だと思っていました」...

後半期に向けたキャッシュフロー計画のすすめ

  会社がビジネスを行っていく上で現金は必要不可欠です。会計年度の前半が終わると、多くの企業では「後半の資金繰り」について見直しを検討する時期になります。特に米国にある日系子会社では、企業の現金の入出を予測し、資金繰りを把握して今後の資金調達計画や事業計画を日本本社に報告を求められることも多いのではないでしょうか?  本記事では、後半期に向けたキャッシュフロー計画について、実務の視点から意識しておきたいポイントをまとめてご紹介します。    なぜ今、キャッシュフロー計画が重要なのか? ...

社内不正調査について

「社内不正(internal fraud)」とは、企業や組織内で従業員、役員、関係者などが不正行為を行い、会社に損害を与える行為を指します。会社は様々なルールを設定していても、ルールを守らない従業員も存在し、人の手による不正を完全に防ぐことは難しいのが実情です。よって、社内不正が発生した場合には調査を行い、原因を分析して再発防止策を考える必要があります。今回は起こりうる社内不正の具体例と不正調査についてお話しいたします。 社内不正の手口 社内不正の手口は多岐にわたりますが、以下に代表的な手口を分類してご紹介します。...

納税者と小規模企業の方、詐欺にご注意ください

<IR-2025-57: IRS reminds taxpayers and small businesses to look out for scamsより> 2025年4月15日の納税申告を済まし還付金を受け取られてほっとされている方もいらっしゃると思います。内国歳入庁(IRS)は全国中小企業週間(National Small Business Week)に際し、納税者と中小企業に対し、年間を通して詐欺や不正行為への警戒を怠らないよう呼びかけています。 IRSは今年初め、毎年恒例の「ダーティ・ダズン(Dirty...

海外赴任中の投資収益、誰が税負担?Tax Equalization制度における注意点

海外赴任者の税負担を公平に調整する「Tax Equalization(タックス・イコライゼーション)」制度は、駐在員と企業双方にとって重要な仕組みです。近年では、米国に駐在中に現地の証券口座を開設し、株式や投資信託などに投資するケースが増えてきています。その結果、給与以外にも利子・配当・譲渡益といった投資所得が発生し、米国での税金を負担している企業側でも、その取り扱いに迷われることがあるかもしれません。今回は、赴任中に発生する「投資所得(利子・配当・譲渡益等)」がこの制度の中でどのように扱われるのかについてご紹介いたします。 ■...

貴社はQuickBooksを卒業すべき時期かもしれません ― 成長企業に現れる5つのサイン

ビジネスの成長に伴い、財務管理システムに求められる要件も高度化します。QuickBooksはスタートアップや小規模企業にとって優れたツールですが、企業の規模・複雑性・成長速度が増すにつれ、その限界が明らかになります。業務の非効率性、レポート作成の遅延、コンプライアンスへの対応の難しさなどに直面している場合は、より堅牢な財務管理ソリューションへの移行を検討するタイミングかもしれません。以下は、QuickBooksの限界に達していることを示す5つの明確なサインです。 1....

【在外日本人の皆さまへ】 在外選挙人証と移民ビザ「二つの責任」

アメリカで課税される日本人 ― 税務義務は国境を超える アメリカで就労ビザや永住権(グリーンカード)を取得して生活している日本人は、「移民ビザ保持者」という立場になります。このステータスには、単なる在住の資格を超えた意味があります。特に、税務の観点からみれば、たとえアメリカに一時的に滞在しているとしても、移民ビザ保持者は米国の税法上「居住者(US Resident)」とみなされ、全世界所得に対して米国の課税対象となります。...

一時帰国が長期化したときの「再入国許可書(Reentry Permit)」と永住権の維持・放棄

Author: Motoe Haller 米国永住権(グリーンカード)をお持ちの方が日本に一時帰国する際、予期せぬ事情で滞在が長引いてしまうことがあります。たとえば、家族の介護や自身のケガ・体調不良などで予定より長く滞在することになるケースです。このような場合、米国への再入国や永住権の維持に影響する可能性があります。 アメリカ再入国時に永住権(グリーンカード)を維持できるか、あるいは自ら放棄する判断をすべきか、重要な判断を迫られることになります。その分岐点となる「再入国許可書(Reentry...

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