「55歳で降格、出向、転籍、収入減”10年縛り”の過酷」、「不安募るも遅れる準備、ぬるま湯50台の理想と現実」、「65歳までの雇用措置義務も中小で広がるブラック再雇用」、「10年たたずに貯蓄が底を突く、夫婦共倒れを招く”熟年離婚”」。これらは週間ダイアモンドで特集された定年後の歩き方で取り上げているタイトルです。

現実問題として仕事に忙殺され、定年後の生活について思考が停止してしまって具体的なイメージを描けない人は少なくないと思います。そのため年金や経済面などのお金の不安、病気や体力の衰えなどの健康の不安、そして社会とのつながりが減る孤独が定年前後の不安の「3K」と呼ばれています。

殆どのサラリーマンの方々は役職定年を起点に収入減となり60歳定年、もしくは再雇用となっても更に大幅な収入減となり、なんとか厚生年金の受給開始となる65歳まで頑張るという流れは認識されていると思います。ところが貯金が十分ではない、年金の受給年齢が上がる、定年退職後に年収を維持できるスキルがない、働きたくても働けない等の場合、老後破産予備軍となってしまいます。

それでは定年までの蓄えを出来るだけ増やすためにはどうしたら良いのでしょうか。下流老人と言う言葉でこれからの日本の高齢者の暮らしぶりに警鐘を鳴らしている藤田孝典さんは、骨太な老後対策として健康、人脈、資産の3つを挙げています。そして例えその健康が損なわれたとしても、仕事とは別の頼れるプライベートな人脈が充実できなっかたとしても、お金さえあれば生活の最低ラインは守ってくれると述べています。

藤田さんの推薦するお金に関する3つの実践とは、「収入の1割は使わず貯金する」、「その貯金の半分は投資する」、「そして投資したお金は老後まで使わない」です。

老後対策としての財産形成は早く始めるに越したことはありません。米国にはIRAや401(K)など課税所得から控除できる退職年金制度があります。また株式、証券や投資信託などそれぞれのリスクに合わせて選択できる投資の種類も多くあります。

”それまでの蓄えでそれなりに生きる老後”にしても”生涯現役”にしてもまだまだ遅くはありません。今の内から仕事や家庭で備えるべきことはたくさんあると思います。まずは自分の人生に於ける現在のポジションをきちんと認識し、そして骨太な老後のための一歩を出来るだけ早く踏み出してください。

ご質問のある方はお気軽に武藤 ([email protected]、 (630) 285-0215) までお問い合わせ下さい。