グリーンカード放棄と帰国時の注意:金利と配当

米国に銀行口座や投資口座を残したまま日本へ帰国される方もいらっしゃると思います。帰国されてもグリーンカードを放棄するまで移民法上も税法上も米国居住者として金利や配当を米国に申告しなければなりません。一方、日本でも米国グリーンカードを持たれている日本国籍の方が帰国されると、米国からの収入として日本でも確定申告をしなければなりません。 1.グリーンカードを放棄するまでの金利・配当の申告...

マイナンバーカード、海外転出者でも申請更新可能に。5月27日からスタート

マイナンバー法等改正法の関係規定が2024年5月27日に施行されることに伴い、マイナンバーカードに関連して以下のような改正があります。デジタル庁「河野大臣記者会見(令和6年4月9日)」の中で述べられたポイントは4つ。4点を簡単にまとめたあと、特に海外(日本国外)転出者に関わるであろうポイント1点目と4点目について補足を述べます。 まずは、マイナンバーとは何かについて正しい知識をこのリンクから: デジタル庁『よくある質問:マイナンバー(個人番号)について』...

IRS 独立審査局に税務問題に関する支援を依頼

今までのブログで“IRSから通知が来たらどうする”、そして“税金で納得出来なければ裁判に”とIRSとの対応について説明してきました。今回は更に進めて納税者が IRS の決定に同意できない場合、どう対処したらよいのかについて説明させていただきます。 (Tax Tip 2024-47から抜粋) 納税者がIRSの決定に同意できない場合はIRS 独立審査局にケースの見直しを依頼できます。このオフィスは IRS の他の部門とは別れています。審査官は納税者が提出したケースを審査し、納税者と非公式に面会し、公平かつ偏見のない方法で納税者の立場と...

過年度の損益修正について

12月また3月決算の会社は決算が終了し、また監査やレビューを受けていらっしゃる会社も監査とレビューが終了し、ほっとしたのも束の間2024年度も第二四半期も終わりに近づき四半期決算作業の準備にかかられているかと思います。しかし、たとえ昨年度の決算が終了しても、今年に発生した事象で昨年度の財務諸表を修正しなければならないことがあるのはご存じでしょうか?今回は過年度の財務諸表を修正しなければならない事象についてお話させていただきます。 会計方針の変更...

家族間での不動産の賃貸について

皆様米国で不動産の賃貸を行い、所得が発生した場合は、所得税申告書で報告の義務があるのはご存じかもしれません。 但しご所有の不動産をお子様やご両親へ低料金または無償でお貸しになっているというケースもあるかも知れません。 この場合の税務上の取り扱いはどの様になるかご存じですか? まず、家族間の賃貸であっても市場適正価格での賃貸が行われており、借り手がメインに使用する家屋としての賃貸の場合、他人に賃貸を行う場合と同様に賃貸期間全て賃貸扱い、それに伴う費用等も控除(所得から差し引ける)対象となります。...