2018年度から贈与・相続税の非課税枠が大きく変わりましたので前回書かせて頂いた米国にある財産の贈与について改めて説明させていただきます。 

 

<配偶者間の場合> 

お互いに米国市民である配偶者間での贈与は無制限に非課税です。 

この婚姻控除は受贈者及び相続人が米国市民である場合に限られグリーンカード保持者を含めて外国籍米国居住者である配偶者には適用されません。 

 

1.受贈者が米国市民でない場合には居住・非居住を問わず2018年度の年間非課税枠は$152,000生涯非課税贈与額は$11,180,000となります。 例として;

  •  ご主人が米国市民奥様がグリーンカード保持者で米国居住
  • ご主人、奥様共にグリーンカード保持者で米国在住 

 

2.贈与者の国籍は問わず受贈者が米国市民である限り贈与税も掛かりません

例として;

  • ご主人が米国市民ではない非居住者で奥様が米国市民 

 

3.贈与者が非居住者で受贈者が米国市民以外の場合、年間非課税枠は$152,000のみで生涯非課税贈与額は適用されません。 例として;

  •  ご主人が非居住者で奥様が米国市民ではない居住者

 

<配偶者間ではない場合> 

1.配偶者間ではない米国市民・居住者からの贈与は受贈者の居住・非居住者を問いません。 

米国の贈与税の納税義務者は贈与者であり、2018年度の年間非課税贈与枠は受贈者一人に対して$15,000、生涯非課税贈与額は$11,180,000となっています。 例として;

  • グリーンカードを保持し米国在住のご主人が米国在住のお子様に贈与 

 

2.非居住者による米国内の財産贈与は年間非課税贈与枠は同じく$15,000ですが、生涯非課税贈与額は適用されません。 

 

3.非居住者による米国外の財産に関する贈与については配偶者間でも配偶者間以外でも当該国の税法が適用されます。 

 

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