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Foreign Earned Income Exclusion(FEIE)の方法で、外国での労務所得をゼロにして、同時にStandard Deduciton(標準控除)でRoth Conversionで発生する連邦所得税をゼロにする方法をご紹介します。

  • FEIE

国外の一定額の勤労所得への米国の課税をゼロにする制度で、2023年度で一人当たり$120,000、夫婦両方で勤労所得があれば$240,000まで無税にする制度です。対象となるのは、Wages, Salaries, Professional Fees等の個人の労務に対する報酬です。このメリットを受けるためには(1)連続で330日のその国への滞在が必要で、(2)その国の居住者として1年以上の条件があります。まずこのルールを利用して、自身の労務所得をこの金額まで無税にします。

  • Roth Conversion

IRA, 401(k), Simple IRA, SEP IRA, 403(b)などからRoth IRAに変換(Conversion)をすることを総称して、Roth Conversionと言います。一度引き出した資金を60日以内にRoth IRAに変換をしないといけません。この変換は課税対象になり、通常の所得税がかかります。59歳半以前での変換をされても、10%のペナルティの対象にはなりません。

  • 手法のメリットと注意点
  • 該当年の所得は外国での労務所得とRoth Conversionだけにして、FEIEとStandard Deduction(一般控除)のメリットを最大限使うようにします。したがって、すでに投資所得、年金所得がある方には不向きと言えます。
  • ちなみに2023年度のStandard Deducitonは夫婦で$27,700です。
  • SS税とメディケア税は所得税ではありませんので、こちらの二重払いを避けるためには、該当国と米国の社会保障協定を調べることが肝要です。
  • この手法のイメージとしては、最低一年間は外国で勤務して、Roth IRAのメリットを米国に戻ってから享受することです。
  • 外国の居住者になるので、当該国の所得税、公的年金も考えないといけないと思いますが、このブログでは説明しておりません。
  • 米国移民法の上で、どのように長期間永住権を維持するかは、米国移民法の弁護士にお尋ねください。
  • 最後に

あくまで概略を述べたこのブログに全面的に頼るのではなく、必ず米国の公認会計士などの専門職の方に、個別の相談をされてから実行してください。

CDHでは米国在住の個人の税務申告作成のサービスを行う傍ら、これらの人たちのさまざまな問題点、疑問点を解決、説明すべく日々努力しております。またこれらの人たちが抱える問題は日米の税法をはじめ、移民法、生命保険、リタイアメントのルールなど複雑、多岐にわたります。この記事は複雑な税法や、複雑な規制をできるだけ簡単にポイントだけを理解してもらう目的でお伝えしています。したがって例外もたくさんあります。また、お読みになる時点ではすでにルールが変更されているリスクもあります。最新のルールは、下記よりお問合せください。また実際にアクションを取る場合は、必ず税務・法務などの専門家と相談をしてください。

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