永住権者マニュアル

先日、アメリカ人の30代男性から自分が若いころに父親がかけてくれた生命保険の価値が $1ミリオンを超えたという話を聞きました。

アメリカの大恐慌時代に株式市場は9割の価値を失いました。しかしそのなかでJC PENNYという会社はJames Pennyというオーナーが所有していた300万ドルの生命保険のポリシーを担保に入れてお金を借りることで会社存亡の危機を乗り越えました。

アメリカの保険は日本の生命保険と比較すると倍近く得であり、生活に必需な仕組みとしてアメリカ社会に広く浸透し。退職時に、相続税対策に、そして貯蓄にもアメリかでは使われているようです。又子供へのギフトとして親がかけてくれることも多いようです。後述するCash Valueの増加で貯蓄になります。

アメリカ在住の日本人の方にとりまして、アメリカの生命保険が得なのかについて、以下のサイトで分かりやすく解説されています。

https://sorakoge.net/us-insurance-start 「駐在員はアメリカで生命保険に加入すべきか 海外駐在は保険見直しのチャンス」 。ぜひご参考にしてみてください。

以下、アメリカの生命保険の買い方についてアドバイスしてくれているWEBSITEのリンクをご三つご紹介します。こちらもぜひお読みください。

https://happymoneyusa.com/term-life-insurance/

https://smartandresponsible.com/blog/life-ins-10rules1/

https://insurance110usa.com/tokusuru-insurance.html

 

生命保険は4つくらいの種類があります。顧客のニーズを満たすために発展してきた結果がこの4種類のようです。

1、 Term Life(掛け捨て保険)

2、 Whole Life(終身保険)

3、 Universal Life

4、 Variable Life

 

今回は積立て型であるWhole Life(終身保険)を理解してみましょう。

1、 終身保険:掛け続けている間Cash Valueが増加し、満期になるときはこのCash Valueが保険金(死亡時に受け取るお金)と同額になったときに、保険会社がそのCash Valueを返してくれます。

2、 毎年の保険料は一定で、掛けるときが早ければ早いほど保険料が低くなります。

3、 一定期間(例えば20年間)あるいは一定の年齢になるまで(例えば65歳まで)などの設定ができ、保険料の支払いが止まってもCash Valueは増え続けます。

4、 一度にLump Sumのお金を支払うことで購入もできます。

5、 保険会社が保険料を運用することでCash Valueが大いに増えたり、保険金を増やしたりもできます。

6、 万が一のときにはCash Valueからローンもできます。(だいたい3年を要します)

7、 不治の病や重い病気にかかった場合は保険金を先取りすることもできます。

 

最後に税務メリットです。保険金の受け取りは無税です。さらにキャッシュバリューの増加分に対しては税金が受け取るまでは繰り延べされます。受け取られるときに投資の利益分はオーディナリーインカムの税率で課税されます。しかし、リタイア後に受け取れば税率は低くなっています。保険料の支払いは損金算入できません。

最後にひとつ重要なポイントをお伝えします

アメリカの居住者でないと購入できません。しかし一度買ってしまえば、支払いは世界のどこにいても受け取ることができるという事です。

CDHでは米国永住者や日系人一世の方の税務申告作成のサービスを行う傍ら、これらの人たちのさまざまな問題点、疑問点を解決、説明すべく日々努力しております。なぜなら永住権者・日系人一世は、日米の経済そして、国際交流を支えるまさに「縁の下の力持ち」だからです。また永住権者が抱える問題は日米の税法をはじめ、移民法、生命保険、リタイアメントのルールなど複雑、多岐にわたります。

この記事は複雑な税法や、複雑な規制をできるだけ簡単にポイントだけを理解してもらう目的でお伝えしています。したがって例外もたくさんあります。実際にアクションを取る場合は、必ず税務・法務などの専門家と相談をしてください。

なおこの記事に関するご質問はお気軽に藤本光まで。[email protected] (630) 253-0215

すべてのご質問にお答えするように最大限の努力を払っております。