最近の投稿で、現在経理ポジションの雇用と維持がいかに困難であるかについて取り上げました。資格要件を満たした経理部の従業員雇用の需要は非常に高いと同時に、その資格を満たす人材は不足しています。また従業員の会社に対する忠誠心が変化している事もあり、結果として、今後の人材流失への対策を講じなくてはならいのは明白です。

この可能性を把握しておくことは大切ですが、経理の人材を失う事でもたらされる会社への影響を理解しておく事はさらに重要です。厳しい雇用マーケットでは、代替の利く人材だから大丈夫であろうと考えるのは安易で、適任の経理担当者の関心を引くのは非常に高価で、その費用は給与だけの域を超えています。以下の例をみてみましょう。

 

実在しないものを見つけるための支払い

会計、経理職の失業率が2%以下を継続している事からも、75%以上の経理専門のリクルーターが経理適任者を見つけるのに苦戦を強いられていることは驚愕の事実ではありません。人数不足の経理部署に依存する事で、社内の財務リスクを生みだしてしまいますが、後任の適任者の採用には何か月もかかります。その対応策として、ある企業ではヘッドハンターに人材探しを依頼したり、プロのリクルーターへ高額の費用を引き換えに、迅速な候補者探しを進めています。

 

競争力の高い報酬の約束

現在の労働市場の条件面で、経理士/会計士は転職先決定に際して、極めて高い選択権を有しています。その多くは給与を含め最高額の給与、福利厚生、特典などを考慮して決定します。経理マネージャーの平均給与は2018年から2019年の一年間で約2000ドル上昇しました。又新人経理担当者でも、約1000ドルの上昇がみられます。その多くの場合、企業は新しい経理担当者へ前任者よりも高額を支払わなくてはなりません。そして年々その額は増加の傾向にあります。端的に言うと社内の経理部署の維持はこれまでになく費用がかかります。

 

新人研修とトレーニングへの投

リクルーティングの費用を考えると、企業は新しい業務で成長できるような人材を雇用しなくてはなりません。その為には、広範囲の入社研修、トレーニングが必要とされます。入社研修では企業、部署、文化、日々の流れを紹介し、トレーニングでは職務の詳細を正確に教えます。どちらも必要不可欠で、時間と費用がかかります。それに投資をする事は、重要ですが、厳しい労働市場の中では、必要最低限の経験又は、経験過不足な人材を雇用しなくてはならないかもしれません。オーストラリアの財務担当者を対象としたある調査では、およそ90%がポジション相応の財務経験と、技術手腕を持つ人材雇用に苦戦した事を示しています。これらのスキルはトレーニングを通じて習得できますが、迅速に、安価で得られるものではありません。

経理担当者の雇用が割高である際、選択肢は2つあります。1つは在職者の保持を高める(離職率を下げる)事です。誰もが優秀な人材を採用又は引き抜く事に躍起になっている事を考えると簡単な事ではありません。2つ目は通常の雇用形態と異なるアウトソーシングの選択肢です。アウトソーシングの経理チームは必要な際に必要なだけ得る事ができ、経験豊富で専門性の高い会計士で構成されています。企業はこの経理チームを利用して、一回限りのプロジェクト、又は進行中の業務、主要な会計責任を完了する事ができます。この様にアウトソーシングは企業の経理、財務上のニーズを満たし、困難な雇用問題に直面する事のない権利を与えてくれるのです。