Source : https://www.uscis.gov/sites/default/files/document/forms/i-131.pdf

コロナがきっかけで日本に一時帰国をしたがそのままアメリカへ戻れなくなり、それ以来ずっと日本に居住している永住権保持者もいらっしゃるでしょう。中にはReentry Permit(再入国許可)を取得して帰った人もいれば、そうでない人もいるかもしれません。永住権保持者であっても、アメリカを長期留守にすると永住権失効のリスクが伴います。永住権保持者、別名A Lawful Permanent Resident(LPR)が1年以上アメリカを離れる場合には、アメリカにいる間に「再入国許可Reentry Permit」を取っておくことが大切です。つまり、「アメリカを留守にするがグリーンカード放棄は意図していないしアメリカに戻る意思がある」と証明しておくのです。

Reentry Permitは通常2年間有効の再入国許可です。具体的にはForm I-131 (Application for Travel Document)という書類をUSCISに提出します。Application Support Center (ASC) へバイオメトリック(指紋)採取のために出向かなければなりませんので、必ずアメリカにいる間に申請します。申請費用は$575、バイオメトリック費用は$85です(2021年11月末現在)。

このReentry Permitは延長申請ができないため再度申請をし直さねばならず、再申請であっても必ず物理的にアメリカ国内で申請します。そして、Reentry Permitの基本は、アメリカ永住権を放棄する意図はない前提であることから何度も再申請をする性格のものではなく、再申請できる回数については明確に規定されていません。また、Reentry Permitの期限が切れている状態で米国に入国した場合、あなたが“グリーンカードを放棄した”と結論付けられるか否かは、再入国の頻度や留守期間により判断される場合が多いようです。そして、もし放棄手続きが行われてしまっていた場合には、異議申し立てが可能です。

現在、USCISのI-131の手続きにはコロナ以前に比べて非常に長い期間(数か月)がかかるようです(特にカリフォルニアサービスセンター)。USCISのCheck Case Processing Timesというサイトでは各センターでの所要時間を調べることが出来ますので、参考にしてください。米国を長期離れる場合には、かなり前からのアクションを計画する必要があるでしょう。https://egov.uscis.gov/processing-times/

もう一つの注意点、それは、永住権保持者は世界中どこに住んでもアメリカへの所得税申告が通常必要という点です。所得税申告をしていないと、たとえReentry Permitが有効期限内であっても永住権を放棄したとみなされる場合もありますので、大変重要な留意点です。特に、所得等が閾値以下等で申告をする必要のないステータスの人についてはそれでも税務申告をしておいた方がよいケースもありますので、専門家に相談してください。仮に、最終的にあなたが永住権を放棄することを決意したときには、放棄時に提出しなくてはならない特別な税務申告があります。その際、過去5年間の所得税開示が必要となりますので、この点においても各税務申告の重要性がご理解いただけると思います。

参考文献:

https://www.uscis.gov/i-131

https://www.uscis.gov/sites/default/files/document/forms/i-131instr.pdf

https://www.uscis.gov/sites/default/files/document/guides/B5en.pdf

https://egov.uscis.gov/processing-times/

この記事は、複雑な税法や規制をできるだけ簡単にポイントだけを理解していただく目的で提供されています。内容が不確かな場合、実際のアクションを取る際等には、常に税務・法務などの専門家と相談をしてください。

記事に関するご質問は、ハラー基江[email protected]まで。CDH会計事務所では米国在住の個人の税務申告作成のサービスを行う傍ら、これらの人たちのさまざまな問題点、疑問点を解決、説明すべく日々努力しております。弊社のYouTubeクロスボーダーチャンネルではいろいろな内容を取り上げて説明しています。是非ご覧ください。また無料相談も行っています(予約リンク)。