売掛金の監査とは?

売掛金は貸借対照表項目の中でも非常に重要な勘定科目です。また、監査を行うに際しても売掛金は最重要項目の一つであり、「売上の架空計上」はどの会社の監査を行う際にも常に特定されるリスクです。今回は売掛金の具体的な監査手続についてお話させていただきます。売掛金の監査手続きを知ることによって、御社の決算作業にお役立て頂けましたら幸いです。 売掛金のアサーション 以前の記事で経営者のアサーションというお話をさせていただきましたが、売掛金の監査で重要とされているアサーションについて説明いたします。...

日本の居住者認定―米国永住権者

クロスボーダーライフをサポートする 日本国籍の人が、日本に住み、税務上で日本の居住者と認定された際には、全世界所得が日本で課税対象になります。もし米国の永住権を保持していた場合には、二重課税が発生します。 そこで今回は、日本の「居住者」定義について考えてみたいと思います。 「大蔵財務協会」が発行している「国境を超える個人所得課税の要点解説」を参考にさせていただきました。 国内に住所があるか?...

米国税務の基礎、遺産税と贈与税

日米の比較 日本では相続人・受贈者が遺産税 ( 相続税 )・贈与税を支払うのに対し、米国では被相続人・贈与者が遺産税 ( 相続税 )・贈与税を支払うというのが大きく異なる点です。 連邦遺産税 (Federal Estate Tax) 米国では財産の移転に伴い、それぞれに贈与税、遺産税、世代跳躍移転税という課税制度があります。つまりその人の生涯に渡り財産が移転する度に課税する生涯累計課税制度です。それに対して生涯非課税枠が設定されており、2022 年度は12,060,000ドルとなっています。...

【証券会社比較】 日本の非居住者は日本の証券口座を維持できる?

アメリカに渡る前から持っている証券会社の口座を、特に出国手続きする機会なくそのまま維持している人は少なくないと思います。少し前までは、このように日本国外に住んでしまう、つまり日本の非居住者になると、日本の証券口座は閉鎖しなくてはならないのが定説でした。そうなると、せっかくの資産が運用できなくなってしまいますので、その資金を日本においたままにしておく価値があるのか、とお考えになる方もおられるでしょう。最近は、証券会社のサービスも向上し、日本の非居住者であっても口座を維持できる場合もあるようです。といっても、そのままの状態で維持できるわけ...

棚卸の監査手続き

在庫を保有されている会社はかならず少なくとも一年に一回は棚卸を行われておられるかと思います。棚卸を行う際、会計士が立ち会っているのをご覧になったことはございませんでしょうか?在庫を保有されている会社の棚卸に会計士が立ち会う作業は監査の中でも非常に重要な作業です。監査人が棚卸に関してどのような手続きを行うのかを理解することで、棚卸の重要性、目的、正しい棚卸手続きを理解していただくことができ、スムーズに棚卸作業を行うことができるかと思います。 棚卸の重要性...