日本への帰国を控えてソーシャルセキュリティ、401(k)や IRA、そして保険年金等の課税方法について心配されている方もいらっしゃると思います。米国居住者として受給するか、米国非居住者で日本の居住者として受給するかによって税金が大きく変わります。

1.米国居住者として受給する場合
Social Security Benefits>
全ての収入がソーシャルセキュリティの場合は非課税ですが、例えば 独身者(Single) で申告の場合、その他の収入との合計が$25,000 から$34,000 まではソーシャルセキュリティ受給額の 50%まで、それを超えると最高 85%までが課税対象となります。

夫婦合算申告(MFJ)の場合は、その他の収入との合計が$32,000 から$44,000 まではソーシャルセキュリティ受給額の 50%まで、それを超えると最高 85%までが課税対象となります。

401(k) and IRA>
Traditional 401(k)及び IRA からの受給は全額課税対象となります。但し59.5歳未満での受給は早期引き出しのペナルティが10%課されますのでご注意ください。

このペナルティにはSECURE 法および SECURE 2.0 法によって追加された新しい項目を含めて、20 を超える例外があります。死亡または障害を理由とした59.5歳以前の分配、および現役に召集された資格のある予備役兵への特定の分配は、退職金制度およびIRAからの早期分配に対する10%の追加税の一般的な例外です。

また、一部の例外はIRA からの早期分配にのみ適用されます。 これらには、初めての住宅購入者への分配や、資格のある高等教育費用への分配が含まれます。

その他の例外は、退職金制度からの早期分配にのみ適用されます。 これらには、55 歳に達した後に退職した後の分配や、Qualified Domestic Relations Order(適格家事関係命令)に基づく分配が含まれます。

例外の詳細は下記のサイトをご参照ください。

Retirement topics: Exceptions to tax on early distributions | Internal Revenue Service (irs.gov)

Roth 401(k)及び Roth IRA からの受給はそれぞれの基準を満たせば全額非課税となります。

Annuity>
保険の年金は 401(k)や IRA から非課税で移した場合(Roll Over)、受給額は全額課税対象となります。
それ以外の年金は拠出分を超えた金額が課税対象となります。翌年1月に送られてくる
Form 1099-R の Box2a、7,9b を参照してください。

2.日本に帰国後に受給する場合
日米租税条約第 17 条により年金の受給は居住国でのみ課税されると規定されています。

Social Security Benefits
ソーシャルセキュリティは外国の法令に基づく社会保険制度に類する年金として申告区
分は雑所得・公的年金等の扱いになります。「公的年金等の収入金額の合計額」に対応した「公的年金等に係る雑所得の金額」の計算式を使用して算出します。

参考:公的年金等の課税関係https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1600.htm

401(k)及び IRAAnnuity>
一時金として全額受給した場合の申告区分は一時所得となり、課税対象額の計算は次の
通りです。

  • 課税対象額:(受給額-拠出元本-特別控除50 万円)x50%

年金として受給した場合は扱いが異なり申告区分は雑所得・その他となり、課税対象額の計算は次のように変わります。

  • 課税対象額:受給額-拠出元本

参考:一時所得

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1490.htm

<注意点>
Roth IRA も年金と同様の扱いとなり日本では課税対象となりますので帰国前の受給をお
勧めいたします。
また、グリーンカードを放棄前の日本帰国後の受給は税法上ではまだ米国居住者ですので米国での確定申告も必要となります。その場合、2 重課税を避けるため日本で支払った所得税は米国で外国税額控除を申請することになります。

日本での課税に関しては日本の税理士にご相談ください。

以上

CDHでは米国在住の個人の税務申告作成のサービスを行う傍ら、これらの人たちのさまざまな問題点、疑問点を解決、説明すべく日々努力しております。またこれらの人たちが抱える問題は日米の税法をはじめ、移民法、生命保険、リタイアメントのルールなど複雑、多岐にわたります。この記事は複雑な税法や、複雑な規制をできるだけ簡単にポイントだけを理解してもらう目的でお伝えしています。したがって例外もたくさんあります。また、お読みになる時点ではすでにルールが変更されているリスクもあります。最新のルールは、下記よりお問合せください。また実際にアクションを取る場合は、必ず税務・法務などの専門家と相談をしてください。

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